2008年06月25日

ゆるみ力

ゆるみ力 (日経プレミアシリーズ 7)
著者(坂本啓一氏)に初めてお会いしたのは10年も前の会社員時代、大阪にいた頃です。当時、私は西梅田オフィスで企画課におり、坂本氏が営業研修で講師として呼ばれ、マーケティングについて講義していただきました。

坂本氏はまだ旭化成の社員で営業職、副部長の肩書きだったと記憶しています。それ以来お会いする機会はありませんでしたが、メルマガは今でも読んでいますし、本が出版されればほとんど購入しています。

「ゆるみ力」

タイトルの通りの本でした。読んでいるうちに気持ちが緩んでいきます。肩の力がすーと抜けていくようなそんな感覚です。表紙がまたいいですね。ゆっくりお湯につかっているような気持ちになってほしいという著者のメッセージがよく表れています。最近肩が凝っているなあとおもっていましたら変なところに力が入っていたのですね。「緩む」ことを意識しないと何事も長くは続かないもの。久々にほっとする本に出逢いました。

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採用コンサルタント 田中謙二

  
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2008年06月22日

女女格差

女女格差

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思えば格差問題が広く一般に語られる世の中になりました。もちろん格差は昔からあったわけで、ことさら新しい問題ではないでしょうが、格差といった場合に格差を言う人の立場やその人の置かれた境遇で捉え方が大きく変わることが一般的でしょう。恵まれた環境で育ってきた人の考える格差とそうでない人とでは、あきらかにモノサシが違うわけで、そこでは議論がかみ合うことはありません。

格差が今ほど言われるようになったのは勝ち組、負け組みと言われだしたころからでしょうか。その象徴は、ヒルズ族だったのでしょう。そのヒルズ族もいまは昔ですね。非正規雇用者の増加が所得格差を生み出し、今、格差といえば多くが所得格差という理解でしょうか。

さて本書です。今まで男女間格差を論じた書物は多いのですが、女性同士の格差を正面から書いた点で「女女格差」は新しい感があります。著者は、格差を語るときには「機会」の格差と「結果」の格差を峻別することが重要であると指摘しています。なるほど、努力した人と努力しない人がいた場合に当然努力は報われるべきでその結果格差が出来たとしても容認されることに異論はありません。問題は、機会が平等に与えられない結果として格差が生じている場合です。本書でも同様のことを言っています。

世の中、まだまだ機会が均等に与えられず結果格差を生じている例が多く存在します。例えば、コース別雇用管理制度において、総合職の多くが男性であり、一般職の多くが女性であるということ。そのこと自体は採用時に個人が選択したことなのでその結果賃金格差ができても仕方ないことです。問題は、むしろその後です。つまり、採用時にコースが決まったらその後の転換がほとんどできないという現実です。長い職業生活では自分が想定していない様々な変化が起こります。転換できる機会ももっと緩やかにすべきだと思います。

改正均等法で間接差別法理が導入されたことは大きな前進でした。ただし、間接差別が限定列挙に留まっているという世界でも珍しいものなので、付帯決議が盛り込まれたとはいえ早くグローバルスタンダードにすべく改正が待たれるところです。

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採用コンサルタント 田中謙二

  
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2008年05月12日

日本の刑罰は重いか軽いか

日本の刑罰は重いか軽いか (集英社新書 438B)

比較刑事法の研究者である王雲海Wang Yunhai一橋大学大学院法学研究科教授の著書。日本の刑罰を具体例を挙げながら米国、中国と比較し解説しており分かりやすい。比較刑事法は学んだことがなかったので新鮮だった。他国の事情と比較することで改めて犯罪とは何か、刑罰とは何かを考えさせられる。なかなかおもしろい学問だと思う。新しい発見をメモしておきます。

 

中国事情

臓器移植の多くが死刑囚のものであり金銭売買が行われているという事実。死刑囚が生前臓器提供に同意した場合や家族親族や同意した場合に可能であること。パンダ1匹殺しで死刑が行われていること(中国刑法典第151条)。絶滅の恐れがある希少動物の保護が理由らしいがこれには驚いた。95年ごろ四川省で皮を剥いで香港で売りさばこうとして三頭のパンダを殺した農民に対して、主犯2人に即時執行の死刑が執行されたという。死刑執行を現場で指揮するのはその判決を言い渡した裁判官本人だということ。筆者はこのことから裁判官になることをやめたとある。日本では考えられないし、これでは裁判官のなり手が居なくなるのではないか。

 

米国事情

刑事事件の約9割が司法取引で処理され公式な裁判にならないという事実。残った1割の刑事事件のうち約5%は裁判官による裁判で審理されるので陪審裁判になる刑事事件はせいぜい5%程度だという。つまり、事実上、米国における陪審裁判は例外中の例外だという。しかも、近年陪審裁判の件数は減少傾向にあるという。

 

来年521日施行の裁判員制度は米国の陪審制度を参考に米国の市場開放要求の影響で決定された面があるといわれているがどう考えたらいいのか。先日あるラジオ番組で日本の死刑の現場の音源が流されたらしい。何を意図してのことか聴いていないのでわからないが、来年始まる裁判員制度と無関係ではないだろう。日本の刑罰が徐々に厳罰化に向かうなか始まろうとしている裁判員制度。過去に陪審制度が中止された歴史もある。閉ざされた司法から開かれた司法への転換は結構なことだとは思うが日本の文化に合うかどうか疑問は消えない。

 

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2008年05月11日

会社は2年で辞めていい

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会社は2年で辞めていい (幻冬舎新書 (や-3-1))

12回の転職経験を持つ著書の体験から書かれた若者向けの就職・転職指南書です。若者だけでなく会社の人事担当者を含め就職・転職に関わる仕事に就いている方にもおすすめ。

タイトルにある2年の根拠に興味があって買ったが根拠らしい根拠は見当たらない。2年と言っている部分の表記は第1章にある。著者のファンドマネージャーとしての経験から、会社の将来について予測可能な期間が2年先までだといい、その先は会社がどうなるか予測できない。なるほどそうだろう。じゃあ、その2年とタイトルの「会社は2年で辞めていい」の2年とどう繋がっているのか?思わず突っ込んでしまった。まあ、タイトルなんていうものは、本が売れるための重要な要素だから編集者が売れるようなタイトルありきで思考し、決定されるだろうからこの本に限らずあまりタイトルで買わないほうがいいのです。まえがきにもタイトルに関するコメントが載っている。『「2年」は「最低2年待て」という意味ではなくて、1つのことを計画・実行するのに2年くらいの単位で考えると具合がいいという意味だ。』とある。説明が苦しい。第3章の会社の捨て方選び方はファンドマネージャーの視点から会社の見方を分かりやすく書いている。ここは就職前の学生におおいに参考になるだろう。

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採用コンサルタント 田中謙二

  
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2008年03月29日

まずは1社3年働いてみなさい

まずは、「1社3年」働いてみなさい!―仕事で成長し、会社と強い信頼関係を築く
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もうすぐ4月。今年もまた新入社員がいっせいに社会人となる季節がやってきた。リクルートワークス研究所によれば、大学・大学院2008年卒の民間企業就職希望者は43.7万人。入社3年以内に3割(実際は35%を超えている).離職するので、単純計算でその数13.1万人。この数字を企業の機会損失として計算したならばいったいいくらになるのだろう。

 

この本は実に示唆に富んでいる。ぜひ新入社員はこの本を読んでいただきたい。私は、常々こう思っている。その仕事が自分に向いているかどうかは、その仕事に本気で取り組まなければわからない。最初から自分に向く仕事などない。仕事をやっていくうちに仕事のおもしろさが分かり、おもしろさが分かるから興味が出てくる。結果として、自分に向いているように自然となるのだ。

 

卓球の愛ちゃんは最初から卓球が好きだったろうか。好きだったから向いているのではなく、ガムシャラに取り組んだから結果として好きになったのだ。おそらく、彼女の幼少期は親からの英才教育がありやらされ感が強かったに違いない。反発もあったろう。人間誰しも困難に耐えしのぎ必死になる時期が必要だ。入社3年目まではそういう時期だ。3年間がその後の人生を変える。ガムシャラにがんばっていただきたい。

 

かくいう私も4月から独立と大学院と2足のワラジ生活。まずは3年間、必死にがんばります。

 

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きょうもお付き合いくださいましてありがとうございました。

 

採用コンサルタント 田中謙二

本の詳細はコチラを参考になさってください。

  
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2007年06月25日

ビジョナリーピープル

ビジョナリー・ピープル
なかなか読みごたえのある本です。この本には200人以上もの「ビジョナリーな人」が登場します。ビジョナリーな人って読んでいない方には分かりませんよね。著者は、幸せな人生を自らの手でつくりだしている人と定義しています。

腹にストンと落ちたのは、ライス長官のこの言葉。「人生に必要なものは情熱、覚悟、能力。この3つのうちどれをはずしても、いつまでも続けられる成功は得られない」

なるほど。確かに事を成すためには情熱が必要ですね。情熱を持ち続けるにはそのことが好きだとか、意義を感じるだとかといった強烈な動機付けがいる。覚悟は失敗するかもしれないというリスクを受け入れること。情熱と覚悟があっても能力が無ければどうにもできないことが多いのも事実。考えれば考えるほど、この3つはどれもmustだと納得。

ということで、ライスのこの言葉を忘れないようにさっそく会社のスクリーンセーバーに設定しました。パソコンを10分操作しないとその都度パソコンが私にハッパをかけてくれます。情熱、覚悟、能力… 情熱、覚悟、能力…情熱、覚悟、能力…

  
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2007年06月03日

成功はゴミ箱の中に

成功はゴミ箱の中に―レイ・クロック自伝 世界一、億万長者を生んだ男-マクドナルド創業者

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ユニクロの柳井さん、ソフトバンクの孫さんが人生のバイブルだと言っている本、マクドナルド創業者レイ・クロックの自伝です。この本はスゴイです。起業家魂がそのまま本に乗り移ったような言葉のシャワーが私の脳天をガンガン刺激します。こうゆう考え方を持って行動したから成功したんだな、成功して当たり前だと思わずうなってしまいました。世間に溢れている薄っぺらな開業セミナーよりこの本は参考になりました。

 

巻末に付録が2つ。1つは、柳井さんと孫さんの対談。これがまたおもしろい。レイ・クロックとの出会いから始まって2人の出会い、仕事の楽しさなど。もう1つは、柳井さんのレイ・クロックの見方。柳井さんがしたように僕も手帳にレイ・クロックの言葉をメモしました。

 

be daring(勇気を持って), be first(誰よりも先に), be different(人と違ったことをする)

 

きょうもお付き合いくださいましてありがとうございました。

採用コンサルタント 田中謙二

  
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2007年05月21日

「狂い」のすすめ

「狂い」のすすめ

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人生に意味なんてありません

「生き甲斐」なんてペテンです

帯の言葉が目に飛び込み思わず購入。

常に目標を設定して、それに向かって突き進んできた私にとってこの本はとても新鮮でした。

ページをめくっていくたびに、なんだか肩の力がす〜と抜けていく感覚。

救われます

  
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2007年05月01日

電通鬼十則

電通「鬼十則」

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電通4代目社長、吉田秀雄氏により1951につくられた、電通社員の行動規範を現したものだと著書で紹介されています。就職ランキングで毎年上位に位置する電通ですが、就職希望者はこの規範の存在を知っているんでしょうか。この規範に共感して就職を希望する学生が殺到しているとしたら電通の将来は安泰なのでしょう。こんど学生に聞いてみたいと思います。

 

仕事に取り組む姿勢が簡潔に書かれてありますが、どれもすばらしく、思わず襟を正して読んでしまいます。例えば、会社説明会で社長がこのような行動規範を語ればすばらしい学生が入社してくれるかもしれません。

 

1.仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。

2.仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。

3.大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。

4.難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。

5.取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……。

6.周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。

7.計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。

8.自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。

9.頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。

10.摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。

 

今日もお付き合いくださいましてありがとうございました。

採用コンサルタント 田中謙二

  
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2007年04月23日

何のために働くのか

何のために働くのか

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M&Aのプロを自認するSBIホールディングス社長、北尾吉孝氏の著書です。「何のために働くのか」は、ある意味哲学的な問題でありますが、読みすすめていくうちに「働くとは」について改めて考えさせられます。

私は自分では自己実現のために働くと思っていますが、氏によればそれは西洋的な発想だそうです。特にアメリカ人は「バリュー(価値)を高めるために働く、言い換えればステップアップのため」と考え、東洋人は元来「奉公」という言葉があるように「公のために働く」ものだそうです。私はまだそこまでりっぱには考えられません。

 

価値観は人それぞれあっていいのです。でも、人生の大半が仕事時間だという現実を思えば、いい人生を送るにはやはりいい仕事にめぐり合うことが大切です。一体、いい仕事はどこにあるのでしょうか。下を向いていても絶対見つかりません。まずは、目の前にある仕事をいい仕事にしていくことから始めなければ…

 

この著書は就職前の学生さんにもおすすめです。仕事のこと、人生のこと、はたまた死生観に至るまでじつに示唆に富んだ内容で考えさせられます。

 

今日もお付き合いくださいましてありがとうございました。

採用コンサルタント 田中謙二

  
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